夏の皮脂とシミの関係 | 雨宮悠天のレギュラーラジオ@FMいずみ
ジメジメとした梅雨が長い事居座って晴れ間になかなかお目にかかれません。
沖縄では梅雨明けしたものの仙台は25日くらいになるとか・・・夏の太陽が恋しいなと思うものの、数年の夏の暑さは非常に厳しいモノでした。
今月の香る毎日では酷暑に関連する話題として「夏の皮脂とシミの関係」についてお伝えしようと思います。
なんと「夏の皮脂を放置するとシミができやすい」のです。
シミって紫外線で出来るだけじゃないの?
はじめに紫外線照射によってできるシミについてちょっとおさらいしておきたいと思います。
紫外線を浴びると、シミ生成の工場であるメラノサイトに「今すぐメラニンをつくれ!」という命令が出されたのちに・・・
チロシナーゼという酵素がメラノサイトの働きを活性化させ、「紫外線から肌を守るように」メラニンが生成されるんですね。
- 紫外線を浴びる
- メラニン合成の指令
- 酵素チロシナーゼがメラノサイトを活性化
- メラニンが肌表面に送り込まれる
- 表皮に沈着
- 「あれ?いつ間にシミできてたんだろう?」というパターン
本来ならば表面にメラニンを送り込んでお肌の奥がダメージを受けないための防御機能なので、紫外線照射によるメラニン生成は正常な反応です。
で、皮脂でシミは本当にできるのか???
さて、それでは皮脂によってシミが出来るメカニズムについてです。
夏になると汗もよくかくし、皮脂も出やすくなりますね。
実はこの夏の皮脂、放置しておくと本当によくないのです。
皮脂の分泌量が増えると炎症性物質も増えるようになっており、この炎症性物質がメラニンの生産量を増やすことが分かっています。
プロセスをお伝えすると以下の通り。
出典:ポーラ
- 夏に皮脂の分泌量が増える
- 皮脂の中に含まれる遊離脂肪酸の増加(通常の1.8倍)
- 遊離脂肪酸によって炎症性物質GM- CFSが増える
- 炎症性成分GM- CSFによってメラニン生成が刺激される
GM- CFS:granulocyte macropharge colony stimulating factor
つまり、紫外線に当たっていなくても皮脂の分泌量が増えることで結果的にシミの生成を助長している、というわけです。
ですから夏は皮脂の放置を意識的に回避したいわけなのです!
そして皮脂と聞いて女性のみなさんはいや〜な予感がすると思うのですが、皮脂の放置はそれ以外にこんなデメリットがあります。
- メイク材と皮膚の間に皮脂の厚みができ、メイク崩れが送りやすくなる(油脂でできたメイクは”同じ油である皮脂”で流されます)
- 遊離脂肪酸の放置によるキメの悪化
- 遊離脂肪酸脂肪酸の放置と皮脂量に応じて常在菌が増え、毛穴の詰まりが起こりやすくなり、ニキビもできやすくなる
なんだかいいことがないですよね。
本来皮脂は肌の中の水分の蒸発を防ぐ役割もあるので適度な皮脂量は欠かせませんが、どのように夏の皮脂量をコントロールすればいいのかを考えてみたいと思います。
皮脂の過剰分泌からお肌を守るケア
それでは4つのケアによって皮脂の過剰分泌からお肌を守る方法をお伝えします。
シミができやすい要因をつくらないように紫外線照射からお肌を守る日焼け止めによるケアを欠かさずに行いましょう。
過剰な皮脂分泌によってできた炎症性物質からできやすいシミの予防については、トラネキサム酸が有効だという報告があります※
トラネキサム酸は日焼け止めなどに含まれていることもありますが、どちらかというと美白化粧品の化粧水や乳液に含まれていることが多いです。
よく泡立てた洗顔料で洗顔を行うと、毛穴の皮脂詰まりを予防できます。
皮脂が出やすい肌のコンディションは、お肌の乾燥です。乾燥を防止するために皮脂によってお肌をコーティングするようになっていますので、夏は入念の保湿したもの勝ちです。これによってキメの荒さも予防できますよ。
私のおススメは、汗をかきやすくそして皮脂も相当に出やすい首からデコルテにかけてもお顔同様にケアすることです。
首からデコルテにシミが出来るのはお顔同様に残念ですよね・・・デコルテから上がお顔だと思って一緒にお手入れをしてみて下さいね。
まとめ
今月の雨宮悠天のレギュラーラジオ香る毎日@FMいずみでは、夏の皮脂とシミの関係についてお伝えしました。
紫外線でシミができるとばかり思っていた方も多いと思いますが、知っているか知らないかだけのお話で今日から皮脂の放置をこまめにケアできます。
これから梅雨が明けて暑さが厳しくなりますが、今月の放送を参考にしてみて下さい。
※出典:POLA